TOP教育自分の「想い」を「可視化」することが「これから」につながる!人間性を深掘りする「NLP」のコーチングとは?(前編)
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自分の「想い」を「可視化」することが「これから」につながる!人間性を深掘りする「NLP」のコーチングとは?(前編)

2016/07/4

toyoda01ある問題に直面し、それを解決へと導く「コーチング」という手法。自己啓発や人材育成などでよく用いられるが、方法は人それぞれで、つかみどころが難しく「どのような必要性があるのか?」と疑問に思うこともあるだろう。NLPコーチングの第一人者である豊田さんにお聞きした。

 

児童英語講師をきっかけに、「人間理解」を学びはじめる 

 

インタビュアー 田場(以下:田場) 
豊田さんとはお会いする機会も多いのですが、具体的に何をされているのか深くはわからないので、今日は色々と聞かせてください 。

 

豊田 麻琴(以下:豊田) 
そうですね、私自身周りの方からよく質問されます(笑)。

枠を決めずにやっていますので「(豊田)麻琴さんって何をされているんですか?」って聞かれると、「人材開発に携わる仕事をしています」と答えます。 

 

田場 
では「コンサルタント」という事になりますか? 

 

豊田 
いえ、役割としては「人材開発アドバイザー」になります。社員教育の研修で講師として登壇することもありますが、組織内の人材開発へのアドバイスや、採用面接官、役員会議のアセスメントなど、直接的に社員の方々と関わる事もあれば、組織全体に関わることもあります。 

 

田場 
なるほど。では、お聞きしたいのですが、個人での仕事としてスタートされたのは、「人材開発アドバイザー」として始めたんですか? 

 

豊田 
最初のスタートとしては「コーチ」ですね。独立したのが今から10年前になります。 

 

田場 
独立前は何をされていたのですか? 

 

豊田 
20代の頃は証券会社に勤務していました。会社員時代に投資相談を通じて様々な企業、業種に携わる事ができました。その後結婚し、私自身も子供が3人おりましたので、教育にも興味が湧いてきて、児童英語教育の仕事にうつりました。そこがコーチングへと結びついた一番のきっかけですね。 

 

田場 
最初から独立志向はありました? 

 

豊田 
独立したいと思った事はありませんでしたね。私の周りでコーチングを専門とする人がいませんでしたので、ロールモデルはいませんでした。「教育の現場で、子供それぞれのやりたい事をスマートに引き出すことはできないか?」とティーチングのみのアプローチではなく、別の方法を模索していましたね。 

 

田場 
そこからさらに「NLP※」に興味をもった、学ぼうときっかけは何ですか? 

(※NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略で、別名「脳の取り扱い説明書」とも呼ばれる、最先端の心理学。1970年代にアメリカ・カリフォルニア大学のリチャード・パンドラーとジョン・グリンダーが、心理学と言語学、サイバネティクス理論やシステム論を元に、セラピーの分野で非常に有名だった「3人の天才」を分析したことに始まる。コミュニケーションの手法として、そして理想的な状態へと自己を成長させて導く手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられ、またたく間にアメリカを始め、日本にも広まることになる。) 

 

豊田 
コーチとして独立したのが2006年ですが、NLPを学びに渡米したのがその3年後の2009年です。そこでNLPの基本的な考えである「人間理解」について学び、実践的なトレーニングを受けました。何故、そこまでして学びたかったかというと、会話の中でクライアントのしぐさとか、選ぶ言葉とか、ついつい無意識的にやっている事などをもっと深く理解する事で本質的な課題が見つかり、コーチングの成果が高まると考えていたんです。 

 

田場 
なるほど。 

 

豊田 
当時、私自身もクライアントとしてコーチングを受けていたのですが、その時のコーチがNLPのトレーナーでもあったんですよ。この方のアプローチが他のコーチと違っていて、私もハッと気づかされる事も多かったです。これはコーチングを受ける側もプレッシャー無く自然でいられるし、NLPを学んだら自分自身のスキルアップにも繋がると思ったので、それからNLPの入門、基礎、応用と学んでいって、アメリカでトレーナーの資格を取得しました。 

 

田場 
豊田さん自身がNLPを学んだ後、コーチングを依頼するクライアントに変化はありましたか? 

 

豊田 
コーチングを始めたころは、女性向けや教育など自分の得意とする範囲があったんですけど、NLP資格取得の認定コースの中に、色んな方々(ドクターや管理職など)とお会いするきっかけもあったので、クライアントさんの幅が広がりましたね。 

 

田場 
NLPは「心理学」がベースですよね? ということは、NLPをきっかけに依頼してくるクライアントは、その方自身の「課題」が明確なんですか? 

 

豊田 
明確にゴールを決めている方もいれば、何が自分にとって最高の人生なのかわからないという方もいます。 

従来のコーチングでは、「目指すべきところがあって前に進むためにどんどん行動していく」という事をサポートします。NLPはどちらかというと「前に進みたいけど無意識のうちにストップがかかってしまっている。過去の思い込みやしがらみなどで思うようにならなくなっている」という方が多いですね。そういう方にはワークをしていただくことがあります。トレーニングに近いですね。 

 

田場 
私は起業家教育に携わっているのですが、受講している学生それぞれの中で、「やりたい事」「起業」それぞれ目標があり、やれば出来るはずなのに自分で制限をかけて出来ない、もしくは出来ない理由がわからない学生がいたりします。もちろん目的達成にはリスクがあり、躊躇するのは分かりますが、その一方で、目標達成できる学生もいるんですよ。 

 

豊田 
能力はあって、という事ですよね 。

 

田場 
そうですね。ただし、起業となると「覚悟が足りないのかな?」とも思うのですが、そういう学生に対してアドバイスするとしたらどんな事をアドバイスされますか? 

 

豊田 
思いがあっても、自分の考えを言語化したり、整理しない人が意外と多く、「リスクというけど本当にリスクなのか?」という事もありますよね。私がコーチングを有効だと感じているところは、いきなり大きなチャレンジというより、まずは「可能な範囲でステップアップ」すること。 

例えば、恥ずかしがって人に挨拶できないという人であれば、「まずは1日1回、1週間だけやって見る。できれば次に進む。」と目標設定し、出来なければ何故できなかったのか理由を丁寧に探し出して行くんですよ。コーチングでいえば、その相手の話を聞いて、出来るところと出来ないところを整理して、そこで行動を促すんですよ。 

NLPはさらに根本的な部分で有効です。例えば「人前に立つと無条件に緊張して、汗びっしょりになったりする人」がいたとします。そういう人をいくらコーチングで行動を促しても、なかなか上手くいかないこともあります。その場合はイメージトレーニングをして、「人前に立ったときに、見ている人間みんなジャガイモだと思う」とか、歩くときこういう想像をしてみるとか、自分のパフォーマンスが本番でも発揮されるようにトレーニングします。 

 

田場 
「自分の中でプラスのイメージを根付かせる」という事ですか? 

 

豊田 
そうですね。NLPではアスリートが本番でベストパフォーマンスを出すように条件反射を起こさせる、「アンカリング」というスキルがあるんですね。自分のベストの状態を引き出すためのスイッチ作りや、ルーティンを作ったり。有名な例では元水泳の北島康介選手は、「真空の瓶の中に自分がいる」イメージをするそうです。そうする事で試合本番の周りの大歓声が聞こえなくなるそうです。 

 

田場 
イチロー選手の打席でのルーティンとか、五郎丸選手のあのポーズとかもそうですよね? 

 

豊田 
そうですね。私もよくやるんですけど、セミナーや研修などの仕事に行く前に、いつも決まった曲をかけたりするんですよ。そうする事で仕事モードに入ったりします。 

 

田場 
いまの話の中で出たような、スイッチのオンオフをつくる決まりごとやルーティンなどは、一流のアスリート選手だったら必要だと思うのですが、日常生活においてそのような決まりごとを作るメリットというか、必要性が少しピンと来ないんですが・・・ 

 

豊田 
例えば、仕事を、ホーム(いつも決まった職場)でやるかアウェイ(出先)でやるかによってパフォーマンスに差が出るという人がいます。私はアウェイで仕事をする事が多くて、初めて「会う人」「行く場所」「やる内容」初めてづくしの環境において「慣れてない状態だからいつも通りに出来ない」ってなると、プロとしていつも通りのクオリティで仕事が出来るように、自分を維持する必要があります。なので、ルーティンを作る事で、「いつもの自分」が発揮できる「状態」を引き起こすのです。 

 

田場 
なるほど、条件反射的にイメージを引き起こす事なんですね! 

 

豊田 
例えば、子供の頃によく母親に「痛いの痛いの飛んでけ」ってされると、実際は痛いんだけど、痛みが和らぐような気がしますよね、だからイメージすることは意味があるんですよね。 

(後編はこちら)

 

◎プロフィール
豊田 麻琴(とよだ まき) 
未来図(ミライズ)コミュニケーション代表

那覇市出身。 証券会社、児童英語講師を経てIPSC認定プロフェッショナル・コーチ、 米国NLP協会公認トレーナー、米国NLP協会公認メタ・マスター・プラクティショナー NPO法人日本スクールコーチ協会 a全国支部統括部長を務める。 個人や企業、教育分野でのコーチング講師、セミナーなど多岐にわたり県内外を奔走中。 

◎詳細 
・公式サイト:http://www.toyoda-maki.jp/ 

 

インタビュー:編集部
文:仲間公彦

 

編集部 - 2016/07/4