TOP教育自分の「想い」を「可視化」することが「これから」につながる!人間性を深掘りする「NLP」のコーチングとは?(後編)
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自分の「想い」を「可視化」することが「これから」につながる!人間性を深掘りする「NLP」のコーチングとは?(後編)

2016/07/7

toyoda04ある問題に直面し、それを解決へと導く「コーチング」という手法。自己啓発や人材育成などでよく用いられるが、方法は人それぞれで、つかみどころが難しく「どのような必要性があるのか?」と疑問に思うこともあるだろう。NLPコーチングの第一人者である豊田さんにお聞きした。

(前編はこちら)


複雑なようで実はシンプル。
「課題」をその人の「根本から考え 

 

田場 
コーチングを用いても上手くいかない方、なかなか効力が発揮してない方などもいらっしゃると思うのですが、どの段階で効力を発揮しますか?それは人それぞれですか? 

 

豊田 
コーチングの手法にあうかどうか、話を聞いてみないと判断できないので、まずはお話を聞かせて頂くところから入るんです、この図を見ながらだと説明しやすいんですが。 

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このNLPのピラミッドで説明すると、例えば「私はパソコンができません」という人がいるとします。パソコンが出来ない理由が「環境」にある人もいますよね?なぜならば古いパソコンしかなく、機能的にオーダーに応えられないと、そうすると「新しいパソコン買えばいかがでしょうか?」ということになります。これは「ガイディング」というんですけど、環境面を見直す事で解決する事もあるんですよ。また、作業できる環境は整っているけど、「私はパソコンの扱いが苦手なので、この案件は他の人にお願いした方がいい」という人がいるとする。でも、もしその人の目標が「私はパソコンを完璧に使いこなせたい」っていう事であればむしろチャレンジするチャンスなので、「今は技術が未熟だから」などとこの人は言い訳をして案件を避けてるだけかも知れません、「成長の機会を逃している事」になりますよね。であれば、どうやったら行動に移せるか?「今回は2割だけやって、その他は誰か得意な方にお願いする」とか、それで2割達成したから次は3割、4割と徐々に段階を踏んでいくなど、あらゆる選択肢を考えてもらい 「行動を促して能力を引き延ばす」のがコーチングになるわけです。 

 

田場 
なるほど。 

 

豊田 
「信念・価値観」がその人を止めている事もあります。私がお聞きした印刷会社のケースでは、「営業」と「技術者」が納期のことで揉めていて、営業サイドは「納期を早くすることやサービスでクライアント(お客さん)に応えたい」それが技術サイドでいうと「それでは品質が落ちるから、それではクライアントが納得しない」。でも根本的なところでは「お客様を商品・サービスで満足させたい」という同じ思いで、 両者の目指すゴールは同じなのです。有効な方法として「ビジョン」の細分化をします。「そこの会社のビジョンなにか」というのが明確であれば、「それを実現させるために、それぞれの役割をどうすれば社会的価値が見出せるのか?」技術側でいえば「品質を保ちながら納期に間に合わせるよう技術を磨く」。営業サイドは「納期だけではなく、品質など付加価値を付ける提案ができるよう、営業センスを磨く」とか、それぞれが折り合いをつけるんです。 

 

田場 
それであれば双方納得ですね。 

 

豊田 
原因が1つに限らず複数ある場合がありますので、よく聞くと別の原因があったり、初回のカウンセリングで全てが分かる事はないんです。2〜3ヶ月の間、カウンセリングを受けているクライアントさんがいたとして、目的が変わってたりするんですよ、でも、時間をかける価値はあります。実は明確なビジョンが形になるまで、それなりに時間はかかるものです。でも、探っていかなければ一生見つからないことも確かです。 

 

田場 
やっぱり対人の仕事なので、いくらテクニックや知識があっても、そんなに計算どおりにいかないですよね?極端な言い方ですが、コーチングはコーチングする側の素養が重要なのか、それとも場数や経験が重要なのか、どちらですか? 

 

豊田 
両方ですね。素養でいうとセンスや人柄、「この方が担当だと、ずっとお話する事ができるなー」という信頼関係です。クライアントが今思っている事、感情を吐き出した方がいいという場合は傾聴が上手な人が合う場合あり。また、自分の思っている事が上手く言語化できないというクライアントであれば、言語化できるように、整理しながら引き出してあげるのが得意な理論的な方、コーチとの相性などはケースバイケースなので、どっちにもシフトできるよう柔軟な考えの方がいいですね。私自身も相手に合わせられるように、常に引き出しが多く持てるようにしています。 

 

田場 
ちなみに、東京と沖縄での仕事の比率はどちらが多いですか? 

 

豊田 
異業種の集合研修などでは沖縄の方が多いときがあります。東京の場合だと、特定のプロジェクトの一部として提供したり、企業の管理者研修など、年間を通して計画に入っている場合があります。 

その中では標準化して毎年研修を実施されるクライアントもいますし、毎年テーラーメイドしているクライアントもいます。 

 

ビジネスでも家庭でも「なぜやるのか?WHY」を掘り下げる。

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田場 
自分の「考え」「行動」「環境」とかを考えたり整理するのが苦手な人って、その目の前に事実とかに目がいったり、細かい事を目標にするじゃないですか? それを抽象化していって、「幸せになるにはどうしたらいいか」と考えると、手段か価値観が少々変わっていっても、実は問題が無い場合がありますよね? 

 

豊田 
そうなんですよ。私のクライアントで、40代の某有名外資系企業で最年少の取締役を務めた方がいらして、その方が会社を辞めようかどうかという時期に、コーチングをしたんですけど。彼は会社員時代、年収何千万を稼ぐような仕事をされたましたが、とにかく仕事に追われていたそうです。例えば休暇に行ってもずっと携帯電話で仕事の話をする「スキーに行ってリフトに乗る時ですらあなた携帯離さないわね」と奥さんに言われたって笑っていました。 

 

田場 
(笑) 

 

豊田 
「自由な時間が少ないが、バリバリ働いて収入を得るのが幸せ」なのか、「贅沢できる収入がなくても、 好きな事ができて自分の時間が持てる事が幸せ」なのか。その方は「どちらの生活も試してみたい」という事で、2年間好きなマリンスポーツを楽しみながら、世界中を旅するという生活をされました。 

最終的には、海外永住して起業をしました。現在はビジネスも軌道に乗り、海外で東京ドームくらいの敷地の家を手に入れ、自分がやりたいアウトドアもやって、好きな仕事をしています。「人生はやってみないとわからない」ってこの方に教えてもらいました。誰もが羨むような地位にいても、本当にこれが俺の人生なのか?と、時間をかけてでも探求することは、本当に価値があると思います。 

 

田場 
どっちも試すって、シンプルですけど、それを行動に移す人ってなかなか居ないと思うんですよね。ご家庭をもっている方は躊躇してしまう事もよくありますし。 

 

豊田 
そうですよね、「理想」を取るかわりに「現状」を手放す。一人で決めきめる事ではないので、家族ともしっかり話し合わないと。でも、その方の奥様も、カヤックで沖縄一周したり、チャレンジ精神旺盛な方でしたので「あ、やってみていいんじゃないの」とご主人の決断に賛成してくれたようです。それって、そのご夫婦の「価値観が一緒」という事ですよね。「お金も大事だけど、ちゃんと食べていければ、二人の生活を楽しむ事が大事」という事で、今は二人で野菜を作ったりワイナリーを経営しているそうです。 

 

田場 
信念に沿って生きて行く能力があったから、その環境が手に入れられたという事だったかもしれませんね。 

 

豊田 
そうですね。 

 

田場 
豊田さんご自身も、子育てしながら個人で仕事されていますが、ご家族の協力はどうですか? 

 

豊田 
圧倒的に家族に頼っています、一人では両立は無理なので、子供達には「家族の仕事」、略して「家事」って言うんだよと教えています(笑)。 

 

田場 
(笑)なるほど 

 

豊田 
自分で出来ない事は一人で抱え込まず、家族を頼るようにしています。仕事をしてお金を稼ぐのは親しか出来ないし、「(子供に)あなたの宿題をお母さんが代わりにやっても、勉強すべき人はあなた自身だから、意味ないよねとか、でも皿洗いは「家族の仕事」だから家族なら誰でもできるよねっ」て。ですので、我が家では一個ずつ書き出して仕分けしていって、それを誰が担当するのか決めます。兄弟で誰がやるか、「お母さん傍で見ているから、あなたたちで話あって決めなさい」って家族会議で決めます。 

 

田場 
じゃあ、お子さん達にも会議の手法とか、決め方を教えたりするんですか? 

 

豊田 
教えるというよりも、その家族会議では私はファシリテーターに徹してます。リビングにあるホワイトボードにポストイット使って、ちょうど先日も「今年の家族旅行どこに行くか」を、3時間かけて家族会議で決めました。 

 

田場 
凄いですね! 

 

豊田 
だいたい旅行先で意見が割れるんですよ、「僕は北海道」「私は大阪」とか。そもそも「何のために家族旅行に行くのか?」って目的意識をはっきりさせるんですが。そこで私は「お母さんとしてはね、あー旅行楽しかったというよりは、ちゃんと動画など旅の記録を撮って、何年か先に、『あの時行った旅行楽しかったね』って家族で思い出を共有できるようにしたい」と子供たちに投げかけたら、みんな賛成してくれたので、我が家での旅行には動画作成班がいます(笑) 

 

田場 
なんか職場みたいですね(笑)。職場でも家庭でも、物事の整理をするという事では共通する事なんですね 

 

豊田 
何でそういう事になったかっていうと。今までも家族旅行には行ってたんですが、「私(お母さん)がみんなを連れてってあげたい所」に行ってたんですよ。家族に「ディズニーランドに行きたい?」っていったら「行きたい」って普通言いますよね。でも、「本人達が心から望んで行きたい所に連れて行ってあげてないなあ」と反省しました。「どこで行きたいのか?何をしたいのか?」っていうのも決めてもらいたいと。 

 

田場 
お子さんそれぞれプレゼンするんですか? 

 

豊田 
勝手にそれぞれプレゼンを始めちゃいます。もっとも本人達は「プレゼン」という認識はないと思いますが(笑)家族全員で行くのと、予算という大枠は私が決めて進めていくと、不思議な事に喧嘩しないんですよ。目的は共有されてるので、みんなのそれぞれの意見は納得できると。 

 

この後、海外留学中のお子さんの話になり、そこでの教育の中で「なぜやるのか?」と深堀する考えは共通しているというエピソードや、豊田さんが受け持っている大学の講義の取材も行った。 

今回は割愛するが、機会があればご紹介したい。— 

 

田場 
では最後に、豊田さんが今後チャレンジしていきたい事を教えてください 。

 

豊田 
いずれは、グローバル人材の育成を積極的に行っていきたいです。私が考えるグローバル人材とは 「国や言語を越えて、いつでも、どこでも、仕事ができ、必要とされる人」です。そのような人材を 育成するには、私自身もグローバルに活動できる素養を身につけていきたいので、国内・外に問わず仕事できるエリアを広げていき、活動を積んでいきたいと思います。 

 

田場 
本日はどうも有難うございました。

 

◎プロフィール
豊田 麻琴(とよだ まき) 
未来図(ミライズ)コミュニケーション代表

那覇市出身。 証券会社、児童英語講師を経てIPSC認定プロフェッショナル・コーチ、 米国NLP協会公認トレーナー、米国NLP協会公認メタ・マスター・プラクティショナー NPO法人日本スクールコーチ協会 a全国支部統括部長を務める。 個人や企業、教育分野でのコーチング講師、セミナーなど多岐にわたり県内外を奔走中。 

◎詳細 
・公式サイト:http://www.toyoda-maki.jp/ 

 

インタビュー:編集部
文:仲間公彦

編集部 - 2016/07/7