TOPトピックス起業家精神で時代を切りひらく 琉球大学の次世代人材育成とは?
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起業家精神で時代を切りひらく
琉球大学の次世代人材育成とは?

2015年11月11日

県内の学生を対象に行われてる、新たなスタイルの人材育成

RYUKYU STARTUP CHALLENGE

 学生を対象とした「RYUKYU STARTUP CHALLENGE」は、県が進めている人材育成事業のひとつで、正式名称を「次世代アントレプレナー人材育成推進事業」という。次の時代を牽引する人づくりを目指し、2015年度から3年間にわたって、起業家精神を持った人材を育成する予定だ。実際にどういったことを行っているのか、具体的な内容や目標など、琉球大学産学官連携推進機構の北嶋修氏にお話を伺った。

 近年、地域産業の革新には起業家精神が必要といわれており、大学などを中心に全国各地でさまざまな取り組みが行われている。“アントレプレナー”とは起業的精神を持った人という意味だが、実際に起業する人のみをさすわけではない。北嶋さんの説明によると「起業家精神。チャレンジ精神。ゼロからものごとを立ち上げる力。会社を起こすというよりは、事業をおこす人という意味合いが強いですね」とのこと。今年度4月から県内の大学、専門学校などが連携してこの事業に取り組んでいる。

さまざまな角度からバックアップ、企画立案ができる人材へ

琉球大学産学官連携推進機構 北嶋修氏

 参加する学生に対しては、講義・イベント・ラボの3本の柱が用意されている。講義は、琉球大学をはじめ各学校で派遣講義も開講。発想・計画・ブラッシュアップをワークショップ形式を交えて学ぶ、ブラッシュアップセミナーも開催しており、体系的な起業家育成教育を行っている。イベントとしては、著名起業家を招いての講演会に加え、学生による「ビジネスプラン・コンテスト」「ビジネス・トライアル・コンテスト」を主催。ラボではより具体的な指導や支援策として、IT系事業起業を希望する学生へはスタートアップ・ギルドを用意。サービス開発に必要なスキルを習得するスキル・キャンプや、チームで実際にサービス開発を目指すラボなども利用することができる。

起業家として求められるもの。起業家精神の真髄とは

琉球大学 地域創生総合研究棟

 この事業のキーワードとなる起業家精神とは実際どういったものをさすのだろうか。今求められている起業家の姿を聞いてみた。「起業家的人材、あるいは起業家精神をもった人とはどういう人間かというと、市場のニーズに対して事業を立案できるということ。そしてその事業を自分が主催する、あるいは所属する会社などのなかで主体的に進めることができるということ。その上で事業を継続的、発展的に取り組んでいけるということだと考えています」と話す北嶋氏。

 学生は経験値も乏しく、計画自体も長けているわけではないが、この事業を通じてさまざまなことを学んで欲しいという。「我々の教育の主観というのは、かならずしも学生に起業しなさいといってるわけではないんです。市場側に受け入れられる事業ができる人材。社会にでたときに成果がだせる人材育成を目指しています」とのこと。近い将来ここから飛び立った人材が活躍することに期待したい。

RYUKYU STARTUP CHALLENGE https://www.ryukyustartup.jp/

編集部 - 2015/11/11