TOPスポーツ球技・音楽・パフォーマンスが融合した 熱狂のバスケエンターメイント「CROSSOVER」
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球技・音楽・パフォーマンスが融合した
熱狂のバスケエンターメイント「CROSSOVER」

2017年04月06日

近年において、国内統一のプロバスケットリーグ「Bリーグ」が開幕し、地元沖縄のプロバスケットチーム「琉球ゴールデンキングス」の躍進もあいまって、かつてないほどの盛り上がりを見せる「バスケットボール」。

バスケといえば5対5の団体競技だが、「個人で戦う」バスケットボール「CROSSOVER」をご存知だろうか?「琉球ゴールデンキングス」と同じく「沖縄市」を拠点にしているバスケットボールエンターテインメント。そのイベントの仕掛け人である3名の方にお話を伺った。

 

 

始まりは個人的な憧れから、バスケの新たな可能性を見出した

「CROSSOVER」は2014年より、沖縄市の「音市場」にて隔月単位で開催される、ストリートバスケットボールリーグ。各チームは、控え要員含め4名の合計で4チーム、16名が選手登録され、さらにはその下位カテゴリ「DEAD or ALIVE」が存在し、その16名の中の上位2名の選手が「CROSSOVER」の選手として昇格できる。

「CROSSOVER」の大きな特徴として、毎回ごとに4チーム分の選手をシャッフルし、対戦していく。通常のバスケットボールなら対戦することにより「チームの順位」を決めていくが、ここでは「プレイヤーの順位」を決めて行く。試合での個人得点は勿論、所属チームの対戦成績、観客投票によるポイントなどで選手個人のランキングが決まり、年間上位4名の選手によりチャンピオンシップを行う。
晴れて年間チャンピオンになった者には、優勝賞金と、何より「王者」としての名誉が贈られる。

 

「CROSSOVER」の発起人である仲村記一さんは与那原町出身。自身はダンサーであり、現在はダンススクール「M.I.L.K」の経営者。ダンス以外にも音楽制作や映像制作などマルチに活躍されている。

 

宮平司さんは嘉手納町出身。もともとはバスケットボールフリースタイルのプレイヤーであるが、「CROSSOVER」では「MC DICE」として活躍中。イベント運営も担う。

 

城間尚哉さんは西原町出身。普段は「ミュージックタウン音市場」の副館長・総務を務め、彼の存在がなければ現在の「CROSSOVER」の開催は無かっただろうとの事。

 

仲村
「僕自身はバスケ経験者ではなく、ダンス出身なんです。でもNBAとか、とにかくバスケを見るのは好きでした。2004年ごろに沖縄にナイキショップが出来たときに、ストリートバスケのプロモーションを見て、『スポーツと音楽の融合がこんなに合うのか』と衝撃を受け、『ストリートバスケのイベントやりたいなあ』と思いつきで始めましたね。で、仲間集めようと思ってネットの掲示板で呼びかけ、協力してくれたのが彼(宮平)一人でした。(笑)」

宮平
「10年以上前に、県内で一緒にバスケをするメンバーを募集する掲示板の中に、仲村さんの書き込みがあって、『妙な書き込みがあるなー』と思いましたが、面白そうなんで会いに行ったんですけど、興味もったのが僕だけだったそうです(笑)」

現在の「CROSSOVER」の前身となるイベントを立ち上げたのは 2011年。現うるま市の石川や沖縄市民会館など、別の会場を使っていた。また、仲村さんは東京でのストリートバスケのイベントにも足を運び、その中で、個人戦のストリートバスケの発祥「LEGEND」というリーグが存在した。現在は終了しており、そのレギュレーションを引き継いだのが「CROSSOVER」だという。

 

さまざまな出会いによって作り上げた「CROSSOVER」

仲村
「2014 年にCROSSOVERをスタートするまで、10 年ちかくかかってしまいました。その間にダンススタジオの経営を始めたり、格闘技のイベントに参加したりと他にも色々ありましたが(笑)イベント運営のために色んな人に会いに行きました。琉球ゴールデンキングスのフロントの方にも可愛がってもらって、色々と勉強しました。音市場との出会いもあって『ここしかない』と思ったんです」

「CROSSOVER」は、音市場の3F ホールが会場となっている。従来ならライブなどの音楽イベントに使用されているため、音響機器や照明は揃っている。そこにリングを持ち込み、ラインが引かれバスケットコートに変わる。客席はコートを取り巻くように設置されている。各チーム対戦の合間に、1対1のマッチアップ、MC のパフォーマンス、観客参加のフリースローチャレンジなど、内容も多彩だ。

仲村
「これまで、別の会場でも開催してきましたが、ここなら選手とお客さんとの距離感が近くて、観ていて引き込まれるんです。会場は徹底的に調べましたが、ここ以外考えられないです。」

城間
「もともと彼(仲村)とはダンスなど、別のイベントで面識があって、その他、格闘技のイベントや琉球ゴールデンキングスの試合会場で会ったり『よく会うよね』て思ってました(笑)私もバスケを観るのは大好きなんです。CROSSOVERの会場を探してるって聞いて、『じゃあここ(音市場)でやろうよ』って事に。でも会社の方へ企画書を出したのが2012年で、企画が通ったのが2014年なので、実現するのに2年はかかりました」

現在、選手登録は16名(下位も含めて32名)。地元出身は勿論、県外出身者もおり、インターハイやインカレ出場、国体選抜にも選ばれた選手が名を連ねている。選手の殆どは社会人バスケチームにも所属しているが、「CROSSOVER」の開催にあわせて合同練習をしているという。また、登録選手に関しては、初年度は沖縄県バスケ協会の推薦や紹介を経て、仲村さん自らが個別に会って選手を口説いて集めたが、次年度以降は一般公募のトライアウトで選ばれた選手も参加している。
ちなみに「CROSSOVER」の開催は週末ではなく、平日の夜に開催されているが、こんな理由があるという。

仲村
「週末って、イベントも多いですけど、何よりバスケの試合も多いんです。ここの登録選手はそれぞれ、所属しているチームがあるので、そこの試合とブッキングしないように平日開催を決めました。イベントを続けるには『お客さんは勿論、選手にも愛されないといけない』と考えぬいたんです。実は、ここにいる城間さんにはめっちゃ反対されましたが、結果的に良かったかなと(笑)平日の夜だったら、仕事帰りにフラッと寄る事もできるし、友達と観戦するのもいいですけど会社の同僚を誘ったりして。試合を見る事でいい刺激になって、『仕事頑張ろう』ってなったらサイコーですよね!
僕は<ストリートバスケを見に行くこと>をひとつの文化として浸透させたいんです!!」

 

「沖縄から『3X3』のオリンピアンを輩出したい」

2014年にリーグを発足し、今年で3年目に突入。選手、観客は勿論、協賛企業(現在はバスケ専門店、整骨院、飲料メーカーなど)も増えつつあるが、まだまだ発展途上だという。開催にあたり、協賛企業や、選手以外にもMCやDJ、照明、ダンサー、パフォーマー、受付スタッフなど数多くの人達の協力があってこそだ。

仲村
「沖縄のバスケの特徴って、スピードが早くて動きがトリッキー、見ていて面白いエンターテイメント性のある選手が多いんです。元々バスケ競技レベルも高く、地元にもプロバスケットボールチームも出来て、まだまだ盛り上がれると思うんですが、まだまだ選手の受け皿が少ないんです。」

確かに沖縄を離れて本土でプレイしている選手も少なくない。そのような選手が地元へ帰ってきたときのプレイする場、また、ベテラン選手の経験を次世代の選手に繋げる場となるであろう。

「CROSSOVERでTEBICHI(てびち)という選手がいるんですが、彼はBJリーグのトライアウトの最終選考で残ったり、10年以上国体選抜に選ばれている、いわば県内バスケのレジェンドなんですけど、彼に指導を受けていた若手がCROSSOVERに入ってきて、『TEBICHI(てびち)と同じチームになると緊張する』って話をよく聞きます(笑)。CROSSOVERで脚光を浴びる事で選手のモチベーションが上がりますしね。プレイにもキレが出たり、良い相乗効果になると思います。」

彼以外にも「WATARU(わたる)」という選手が「3X3(スリーバイスリー)」の日本代表候補に選ばれ、惜しくも最終選考で漏れてしまったが、近い将来候補に選ばれるくらいの技量を持った期待の選手だ。

「3X3」は「3on3」とは少しレギュレーションが異なるが、FIBA(国際バスケットボール連盟)の正式種目で、全世界中に登録選手がいる。
沖縄を含めた国内の大会もあり、2020年東京オリンピックでの正式種目を目指している。「CROSSOVER」の中から日本代表選手が出るのも、夢ではないのだ。

仲村
「CROSSOVERの目標としては、もっと観客を増やすこと。音市場ではキャパ400名なので、せめてファイナルは1,000名のお客さんに来て欲しいですね。会場としてはコンベンションあたりで。CROSSOVERは僕個人が観客として見たいイベントを立ち上げましたが、彼ら二人も含めて多くの人が関わっています。もう僕のものではなくて関わっている皆のものなんです。もし将来、このイベントが僕の手を離れたとしても、ただの一観客としてフラッと来て、ビールでも飲みながら『やっぱ面白いなあ、CROSSOVER』って思いたいですね(笑)」

 

◎プロフィール

仲村 記一(なかむら きいち)
Dance Studio M.I.L.K

宮平 司(みやひら つかさ)
STARS ENTERTAINMENT

城間 尚哉(しろま なおや)
株式会社ミュージックウェーブ

 

◎詳細

・公式サイト http://crossover.okinawa/

・FaceBook https://www.facebook.com/crossover098/

・twitter https://twitter.com/crossover098

・インスタグラム https://www.instagram.com/crossover098/

琉球ジャーナル urumee Inc. - 2017/04/6